Wednesday, February 17, 2010

韓国旅日記 最終章(秘境十段鍵盤魔術師登場之巻)


韓国旅日記 最終章(秘境十段鍵盤魔術師登場之巻)



先日の楽器屋のおじさん達から聞き出した情報を元に
magazine kingによる案内でSEOUL内某所のビルディングへ
彼がおじさん達から聞いた情報によればこのビルのワンフロア
で私の好きなエレクトーン演奏のダンズホールがあるらしい。
しかも今時にありえない古き良きサウンドの演奏を現在もしており
そして演奏者はステージ上の10台に及ぶキーボードを同時に弾くそうな、、
そしてそこでは紳士淑女がサイケデリックな照明を浴びて乱舞していると言う、、

そんな伝説の様なダンスホールがあるのか!半信半疑。
「そんな感じだったら夢の世界だなー」とMAGAZINE KINGに話すと
「タダ、タッカーサン、ヒトツ、シンパイアリマス」
と不安な様子のMAGAZINE。

彼によると以前、彼が制作しているポンチャックドキュメンタリーの取材の為、
某所のやはり古き良きスタイルを大事にする
ダンスホールへ入店したところ「若者がなんの用だ!」とつまみ出された事があるらしい
その理由とは
(ここは中年達が誰にも気兼ねなくハッスルする場所、
若者がここへ来るのはからかい半分なんだろう!とっととウセロ!)
とまあそんな理由。モットモです。
またこのような場所では既婚者が浮気相手と密会のダンスをしている場合もあるから
外国人や観光客がきて異常に騒いだり写真を取ったりは絶対にオコトワリという事らしい。
「もし断られたらその時はあきらめて、」とMAGAZINE KINGに言われ
「その時は入り口から聞こえる音だけでも噛み締めて帰りましょう」となった。


早速、中高年達と一緒にエレベーターに乗り込み緊張し、いざオープンゲートへ
あたってくだけろ!magazine kingによる熱心な
ドアマンとのネゴシエイション開始された!
色々話しているようだが詳細は良くわからないがMAGAZINEが私を指差し
「イルボンから来た熱心なアーティスト!ぜひここの演奏を聞きたい」
の様なコトを熱心に話してくれている様。
しばらくしてMAGAZINE KINGの真摯な熱意が伝わったのか
ドアマンから入ってヨシ!の荒々しい手招きにより入店が実現した!!!
入場料金は日本円にして100円。おまけにスタミナドリンクまで付く。

そこで私たちが見たのは予想をはるかに上回る別世界であった。
これは大袈裟では無く!「ウー!キゼツするー!」
80年代エレクトーンのバウンシーなビートに乗って踊る紳士淑女達!
サイケデリックな照明!
60年代の韓国のオルガンインストのジャケットを見ては
「コンな世界見てみたいなー」というタイムスリップにも近い自分の叶わぬ夢が
今、マジで実現している!

かなり広い店内、リキッドルームの半分くらいのスペースだが中央には
あのウワサの秘境十段鍵盤魔術師が鎮座まし
今まさに演奏中!よく見るとその鍵盤ブースと向かい合う様に
さらにエレクトーンや年代物のシンセが所狭しと同じセッティングで
並んでいる。多分演奏を止めないためバトンタッチできる様に配慮しているのだろう。

演奏ブースの近くに座りしばし秘境十段鍵盤魔術師の演奏を注目。
スカビートにのって時折繰り出されるハゲシイmoogのグリッサンド、バトルDJ
のような巧みな両手使い、また正体不明の電子音による手動人力、フィルイン
作業の神業の連続に思わずノケゾって聞いてしまった。

コレハいけないと深呼吸して落ち着いてからあたりを見回すとやはり
場違いな風貌が見て取れたのか、中高年達の「ヨソモノガキテイル」
そんな目線を何度か感じてしまった。そんな中同行したWINDY CITYの
若干26才パーッカショニスト、鉄砲玉ガンドルくん
がエレクトーン前を陣取りiphoneによる捨て身の撮影に成功!!!
「グッドジョブ、ガンドリー!」と心の中でつぶやく
これガンドル撮影による現場のVですが、生はかなりの爆音です。





がしかし、私たちのせいだろうか、さっきまで踊っていたカップルは
演奏者サイドから離れた場所に居なくなってしまい。
さっきから単身ヴォーギングを決めまくっているクルクル踊っているスペーシー
なオジサンと私たちだけになってしまった。

MAGAZINE KINGが私の耳元でささやく「ソロソロ、ヒキアゲマショウ!」
御老人達から「アイツラナンナンダ」とドアマンへの通報もあったラシイ。
長居は危険と察知したMAGAZINE KINGに従い撤退する事にした。

ジェネレーションの壁は厚く拭いきれないのだと、ちょっと寂しい思いで帰ろう
と思ったその時!
近くで踊っていたこの中ではヤングであろう40代くらいのアンチャンが「どうして来たのー?」
と私の肩を叩いた。
「ここの演奏が凄いって聞いて見に来ました」と言うとニッコリ笑って
「そうだろ!ココの鍵盤奏者はサイコーなんだ!」と言ってくれて
すこし嬉しい。
「もっと見たい」「できればジジババとも踊りたい」と後ろ髪を引かれる思いでしたが、
これは本当に貴重な体験だったなー。

その後MAGAZINE KING ,TUCKER ,QUANDOL3人で「これは凄い体験だった」
とホテルで乾杯!そしてどうすればこの先入店できる様になれるのか
の冗談ぬきの作戦会議が始まった。
MAGAZINE KINGに曰く年齢での入店拒否意外にもスタイル(オンビートかオフビート)
で踊るかの違いで入店制限があったり、踊るスタイルによってエリアが店内で
区分けされる事もあるそうです。

以下これは帰国後MAGAZINE KINGさんから届いたメールです
○TUCKERさんへ
昨日から私はインターネットで変装方法とメーキャップに対する勉強をしています
簡単な方法でも添付の写真のような効果を出す事が出来るので
ヒゲアゴヒゲ一人で易しくできる方法を研究します
一応、ひげと髪の毛が白くなることもでもこのくらいの効果が可能なので驚きました。